「テプラ」と言われる、ラベルプリンターで印刷されたラベル。まあまあよく見かけますけども、この間行ったラーメン屋のテプラ使いがすごかったので報告します。
店の外に食券機があるタイプの店なので、まずそこで食券を購入します。
いきなり3連弾。ちょっと面白かったのは3弾目の「麺大盛りボタンはこちら」。テプラよりもボタンそのものの方が、大きくて目立ってるところがよい。
メニューを吟味しつつ、下に目をやります。
さらに5つもあった。そのうち2つはアルコール類を勧める内容。同じの2枚あるやん!と思ったんだけどよく見ると語尾が違う。2つ目の方がすこし丁寧な口調。2回目だからかな。「あの、もう一回お聞きしますけど…ビール、サワー、本当にいいですか?」みたいな、ニュアンス。多分。「硬貨投入口」は、位置的にそれと同じ内容のことがデフォルトで書いてありそうなもんだけど、なんか消えちゃったんですかね。
食券機だけで合計8つ。セブンイレブンのコーヒーのやつくらいの多さ。この食券機は別にわかりにくくないけどなあ…。酒は飲めないし領収書もいらないので、ラーメンだけ購入して(一応100円玉で)、中に入ろうと左に目をやります。
手をかけたところで気がつきました。こちらは開かないそうです。左側へ移動しましょう。
さあドアを開けよう、というところで注文システムの説明が来るので一瞬戸惑います。「塩か醤油…、あ、俺ラーメンだから関係ねえか」と思いました。ドアを開けるためは、取っ手に手をかけねばなりません。下を向きます。
さすがにこれが取っ手だということはわかる…あ、右側の取っ手を引け!ってことかな。右へ。
ここまでで既に12テプラ。まだ店の外で。情報量が多い。
無事に(取っ手を右に引いたことで)入店。カウンター席に座りました。
座って食券を渡して、まず目に入るのがこれ。まだなんも食ってないのに食後の情報が入って来るので、混乱とまではいきませんが妙な気持ちになります。食べながらにして食後のことを思う…メメント・モリ的な…違うか…。しかし「お上げ下さい」って上下両方出てきてわかりにくいですね。
LINEやってます的なやつにもテプラ。右下、斜めに貼ってあるのカッコいいですね。テプラに慣れてるって感じがします。素人は斜めには貼れない。
水はセルフサービスのようなので、入れましょう。手を伸ばします。
ここにもテプラ。いや見たらわかるがな、って思ったんですが、戻す場所を示しているのかな。「水」じゃなくて「ウォーターピッチャー」ってのが、ちょっと良いもの感がありますね。水じゃなくてウォーターですからね。水道水とかじゃなくてミネラルウォーター的なものを勝手に連想して、勝手に美味く感じられ、なくもない。名前ってすごいですね。
ちょっとトイレに行きたくなったので、ラーメンが来る前に済ませておきます。トイレの中に入って、ドアを閉めて、鍵をかけて…。
ここにも。一瞬なんのことかわかんなかったんですが、「ドアをちゃんと左側までやらないと鍵が閉まりにくいです」ってことでしょう。実際、グッとドアを閉めないと鍵が掛からなかったです。
ざっとトイレ内を見渡します。気づかぬうちにテプラを探している自分。しかし、もうトイレ内にはテプラは見当たりません。少しだけがっかりしたような気持ちで、便座を上げます。
ありました!ここに!これはすごい。ここに貼っておけば、便座を上げる人にだけ強く伝わる。効果的。やはりテプラ使いとして只者じゃない感がある。こういう注意喚起の張り紙って(「もう一歩前へ!」みたいなのとか)、なんもしてないのに叱られてる感というか、「うるせえ言われなくてもそうするわ!」っていう反感を覚えてしまいがちなんですが、こんな登場の仕方をされると「うわ、ははは、そこに!?(笑)」って感じになるのでピース(平和)です。
あと、「上げたなら」ってのがいいです。「上げたら」じゃなくて。「上げたら下げる」だと軽いんですよ、パッ、パッて感じで。「な」の存在が、「上げた」という行為をしっかり強調している。それだけで「お前、上げたよな?上げたなら、下げるんだぞ」というニュアンスが出ている。するとこちらは「ああ、俺は、便座を上げたんだな」と、思う。
しっかり下げてトイレを出ました。
と、僕が見つけられたテプラは以上です。合計18テプラ。見つけてないのまだまだありそうだけど…。
ラーメンはとても美味しかったです。もちろん丼とコップはカウンターに上げました。
(おわり)