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【漫画】グロいのがダメなライオン

2019.7.5
user-icon 山本 蛸

グロいものにオエってなるのって何でなんですかね?

先日「グロいものにオエってなるのって何でなんですかね?」という話になった。例えば動物の死骸とか、我々はグロい、気持ち悪いと思うのだけど、肉食動物にとったらそれはご飯なわけで、「美味そう」とは思っても「気持ち悪い」とは思わないのではないか。人間だって最初はみんな狩猟してたし、ていうか今でも人によってはしてるし(猟師の人って動物の死体に「グロい」って思うんですかね)、死にたてホヤホヤの死体があったら「美味そう!」と思って然るべきではないのか?なのに、なぜ我々はそれをグロい、キモい、って思うのか?

でもまあ、「食う」ってことを脇に置けば、危険を察知する的な意味で、グロいものを忌避する理由はわかる。死体があるということはそこは動物が死にうる環境なわけだから、自分の身にも危険が及ぶんじゃないか、やべえ、という理由。黒いビニールを干しておけば、仲間の死骸と思ってカラスが来ない、というやつと一緒ですね。

でも、「食う」ってことを脇からもう一回持ってくると、食う=「生(せい)」であって、生き物的には超望ましいものであるはず…つまり本来、あるひとつの死は他のひとつの生に結びつくわけで、そもそも生と死は表裏一体であったわけだけど、我々は肉をGETする際に発生する「死」を直視しないようになって久しいから、そこが結びついてない、ということかもしれないDEATHね。動物の死体を見ても、それが食うものとして繋がらないというか。肉を日々食ってるんだけど。

逆にいうと、動物はその表裏一体である生死の「生」の方ばかりを見てると言えるのかもしらん。「死」をいちいち考えてる余裕はないでしょうし。弱肉強食ですし。

ちょっと話は変わるんですが、筆者山本は岐阜県の山育ちで、虫とかミミズとかそういうの、結構多い環境で育ったんだけど、全然そいつらに慣れてない(昆虫は好き)。ウネウネ系、すごい苦手。こういう、忌避する感情、つまり「キモい」というのが生まれるかどうかが環境要因とか慣れとかに左右されるとしたら、俺は山の中で育ったんだから、そういう虫とか大丈夫になるはずなんだけど…。

ていうことは、まあ、山の中で育ってても虫とか苦手なやつもいるし、動物の死体を捌くのまだ慣れねえなあ~っていう猟師さんも多分いるし、虫餌まじ気持ち悪いっす~っていう釣り人もいるんじゃないか。中には。

だから、多分、「自分グロいの苦手なんすよ…」っていう肉食動物もいるんじゃないか。グロいのがダメっていうのは生死の「死」の方を見てるわけだから、そいつはだいぶ知的な動物だ。動物の死骸を見て、「死」について思いを馳せているかもしれない。生きるとは何だろうか?死ぬとは何だろうか?今目の前のシマウマの死によって、自分は数日の生を得る。これは何だ?と、考えているかもしれない。でも多分そいつはすぐ死ぬ。弱肉強食ですし。